先日、遂に恐れていた事態が起きました。
電車が停まったのです。
とは言え、もちろん駅に停まったのではありません。
前を走っていた電車で何かあったらしく、私の乗っていた電車は駅と駅の間の区間で停まったのでございます。
電車通勤者にとってこれは避けることのできない運命でございますが、やはり実際に直面するたびに恐れおののかずにはいられないのです。
世の中にこうも恐ろしいことがあるとは、と思わずにはいられないウサオジでございました。
さて、電車の途中停車ぐらいで何をそんなに恐れることがあるのか、と思う人もいらっしゃるかもしれませんが、その答えは緊急事態宣言にあるのでございます。
電車の乗車中にお腹の緊急事態宣言が出ることは誠に恐ろしい事態でございますが、さらにその上乗っている電車が途中で停まるとなると、これはもう世界が終焉を迎えたに等しい破滅でございます。
そしてこの途中停車の一番恐ろしいところはいつになったら進みだすのか分からん事でして、乗っている私といたしましては今か今かと気をもみながら出発を待つ他無いのです。
ゴールが見えない、というのは実に恐ろしいことでございます。
ところで、幸運にも今回の乗車中に私のお腹が緊急事態宣言を発することはなく、無事に会社に到着することができました。
破滅の危機は回避できました。
しかしながら、次の破滅はいつ来るのか誰にも分かりません。
もしかしたら次の出勤でそうなるかもしれませんし、以降私が死ぬまでそれは訪れないのかもしれません。
つまり、何の変哲もない通勤の中にも、スリリングな事件は起こりうるということでございます。
というわけでして、引き続き来週も気を引き締めて乗車せねばなりません。
通勤は戦いでございます。
おしまい。