運命のネヴァーでございます

先日は新年早々決して起こってはネヴァーな大惨事に襲われましたが、しかしここで「どうして」や「もしも」などと悩んで時間を無駄にするような私ではありませんよ。

私には、総統の教えがあります。

「どうして」や「もしも」について、くよくよと考えている猶予もない。今このときにはるかに重要なのは、「だから」であり「ゆえに」なのだ。

引用:『帰ってきたヒトラー (上)』

よって、自宅がとんだ大災害に襲われた今このときに遥かに重要なのは、「だから」であり「ゆえに」であるのでございます。

「どうして」自宅がこんなことになったのか、「もしも」自宅がこんな目に遭っていなかったら、などと考えて時間を浪費している場合ではありません。

それゆえ、私は今、考えなくてはなりません。

自宅が大惨事に襲われたの「だから」、自宅が大惨事に襲われた「ゆえに」、これからどうすべきかを。

氷のように冷静に、そして世界を見晴るかすその叡智を以て考える段階に来ているのでございます。

そして一度結論に至ったのならば、これを確固たる決意のもとに断固として遂行せねばなりません。

私の心の眼には、はっきりと燦然と見えておりますよ。

この一連の出来事の入り口に私を放り込んだ不可解な手は、これは他でもない運命の手であると。

しかし私の心の眼には、はっきりと燦然と見えていた。これは運命だ。一連の出来事の入り口に私を放り込んだ不可解な手は、運命の手だったのだ。私は手のひらで額をたたき、自分を叱咤した。こんなわかりきったことに、なぜ今まで気づかなかったのか?

引用:『帰ってきたヒトラー (上)』

こんな明々白々なことに、なんで今まで気が付かなかったのでしょうかねえ?

額をべっしべしとしばいて愚かな自分を叱咤する他ありません。

今思えば、転職後たびたび私のお腹に発出された緊急事態宣言も、まさに運命の手による警告であったと私は確信しております。

運命はこう仰っているのでございますよ、もっと会社の近くに引越せ、と。

転職後半年以上もぐずぐずと今の住処に留まり続けた私の腰の重さに業を煮やした運命が、先日遂に雨漏りの形を取って最後通牒を私に突き付けてきたということが、今ははっきりと見えております。

これが最後通牒であることは、雨漏りが起きたのが元旦ではなく2日というところから明らかでございます。

起こったのが元旦ではなく2日であったということは、つまりこれは最後の情けという意味でございますよ。

もう次はないぞ、と運命は仰っているのでございまして、先日のあれはまさに運命のネヴァーだったというわけでございます。

というわけでありますので、私は運命の導きに従い次の一手を心に決めました。

次の一手とはすなわち、「引越し」でございます。

職の次は居を転じるのでございますよ。

今年の目標は引越しでございます。

というわけでして、道は決まりました。

決まってしまえばあとは成し遂げるだけでございますよ。

が、しかしあいにくながら今年の仕事は、特に今年の前半戦はちょいと忙しくなりそうな予感がしておりますので、それと並行してこれを行うことは尋常ならざる労苦となるかと思いますが、今こそ、そう今こそ私の狂信的な覚悟を示し、運命の呼びかけに全身全霊を以て応えるべき時でございます。

「そうだ!」私は店の暗闇に向けて、大声で叫んだ。「そうだ、私にはその覚悟がある!やってみせる!今一度、かならず!」

引用:『帰ってきたヒトラー (上)』

私にはその覚悟がありますよ!

やってみせましょう!

必ず!

おしまい。

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