※今日も今日とてパワフルなフルパワーで『すずめの戸締まり』のネタバレをしますし、なぜかついでに『トップガン マーヴェリック』と『RRR』のネタバレもありますので貰い事故にご用心でございます。
さて、先日は3日連続で熱気むんむんな映画を立て続けに観たわけですけれども、ひとつ発見がありましたよ。
私が映画に求めるのはアクションではありませんでしたわ。
むしろアクションというよりは、熱気むんむんが大事。
とは言え、熱気むんむんな映画となると必然的にアクション要素が混じってくるので、もうアクション映画好きと言っても間違ってはいないのかもしれませんが、しかしながらやはり、熱気むんむんな映画は良いですよ、熱気むんむんな映画は!
良いアクションがあれど熱気むんむんな物語がなければそこでおしまい。
しかしながら、熱気むんむんな物語があればそれはきっと永遠に記憶に残るものとなるでしょう。
私のような四六時中たわごとばかりほざいているすっとこどっこいのこんこんちきは、多分そのうちボケてしまいには全部の記憶が取っ散らかってしまうのかもしれませんが、しかしそれでも覚えていたい。
ともあれ、昨日観た『すずめの戸締まり』があまりにも熱気むんむんでして、今日もまだ熱気むんむんの残り香がありますので、今日も書きます。
いやもう本当に熱気むんむんでしたからねえ、あれは!
『トップガン マーヴェリック』や『RRR』なんかもう観る前から既に熱気むんむんが物凄いことは明らかですけれども、『すずめの戸締まり』は本当に予想を超えてきた。
それに『トップガン マーヴェリック』とか『RRR』をあらかじめ観ていたせいで、ことあるごとに熱気むんむんなあんなシーンやこんなシーンがフラッシュバックしてきてもうダメ。
おっと、なんか「もうダメ」って言うと、マーヴェリックが敵の基地からF-14をパクってメチャ短い誘導路から離陸するときにルースターが放った渾身の「もうダメ」を思い出しますねえ。
あのシーンのルースターは、ピントがマーヴェリックに合っていて顔がピンボケ状態なのですけれども、ピンボケを貫通するほどの素っ頓狂な表情をしていて面白かったのでございます。
さて、早速話が脱線しましたが、とりあえず今日は個人的にお気に入りの『すずめの戸締まり』の熱気むんむんシーンを振り返っていきましょう。
まずは何と言っても鈴芽と草太が出会うシーンですよ、これがもう熱気むんむんの予感がむんむん。
なんと言うか、偶然出会ったにしてはちょいと運命的過ぎやしませんかねえってな具合の人知を超えた感じのする雰囲気でして、どことなく壮大な物語が始まりそうな予感がむんむんでした。
『RRR』の挿入歌『Dosti』の歌詞を引用するなら、「不文律と成文律の」出会いってやつでございます。
1度最後まで観ると分かるんですよ、あれはもう完全に必然的な成文律の出会いでございます。
しかしながら、一見それは表面上は通学中の女子高生と旅する男子大学生のまったくの偶然な不文律の出会いなんでして、もはやその絶妙な塩梅の表現力に感服する他ありません。
ど初っ端からアニメーションの妙を見せつけられました。
ところで、「不文律と成文律の」ってなんか言葉のチョイスが良いですよね、壮大で神秘的な感じがします。
神秘的な『すずめの戸締まり』にもぴったりの表現。
さて、冒頭について語るだけでもう超大作みたいな文字数になってまいりましたが、これはまだ始まりに過ぎません、もっと続きますよ。
というわけでして、お次は物語中盤で想像を遥かに超えて巨大な禍々しい「ミミズ」を封じるために、もはや人間ではなく要石となってしまった草太を鈴芽がミミズに打ち込むシーンですけれども、あれはなんですか!?
もはやクライマックスですよ、クライマックス!
大義のために、愛する人間の命を自らの手で奪うことの痛みが分かりますか!?
私には想像すらできませんが、そりゃあもうとんでもないことでしょうよ!
鈴芽は、ミミズに草太を楔として打ち込むと同時に、自らの心の臓にも楔を打ち込んだわけでございます。
あんなの観せられたら、そりゃあもう手足が打ち震えるほどの号泣でございます!!
しかし私はハードボイルドな男ですから、拳を固く握り締め、足を力いっぱい踏ん張って、上を向いて涙がこぼれないように必死に堪えましたとも。
ハードボイルドは決して人前で泣きません、映画館などという大衆の面前で泣くわけがない。
さて、『Dosti』の歌詞にもありました、「片方の手で守り、もう片方の手で殺す」。
椅子にされて思うように動けない草太を守り、あるいは時に椅子になった草太に守られつつも鈴芽は、その歩みを進める。
しかしその先にあったのは、こんな結末。
もはやなんかいろいろごっちゃになっておりますが、もうそういうことですよ。
しかもその上で、終盤の鈴芽が要石となった草太の手を握って救い出すシーンでございますけれども、それについてはもう皆まで言うまい。
Hold My Handでございます。
『RRR』の終盤でビームがラーマを独房から救い出すあのシーンにも比肩する、名握手シーンでございました。
さて、そして大仕事が終わった後のシーンで草太が鈴芽を起こすシーンも感涙物でして、ここまでのシーンでは全て、逆に鈴芽が寝坊助の草太を起こしているのですが、ここにきて立場が逆転いたしました。
そりゃあもう物凄いことでして、『トップガン マーヴェリック』で言うなら、序盤の訓練シーンで、ここぞという場面でもいまいち腹を括れないルースターを一瞬で撃墜したマーヴェリックが、「Don't think, just do」と励ますのですけれども、その後終盤では逆に、2機の最新鋭の第5世代戦闘機に後ろを取られて絶体絶命の状況でいまいち煮え切らないマーヴェリックを、後席に座ったルースターが「Don't think」と言って励ますのですが、もうそんな感じでございます。
これをなんと言えば良いものか…つまりは意思が受け継がれた、というか、心が繋がった、そんな感じがいたしました。
ここまでのシーンでなんであんなにしつこく鈴芽が草太を起こすシーンがあったのか、今ようやっと分かりましたよ。
伏線張るの得意か、新海誠。
他にも、椅子となった草太と鈴芽が一緒に後ろ戸を閉じるシーンとか、鈴芽の叔母が鈴芽に隠してきた暗い本心を洗いざらいぶちまけてしまうシーンとか語りたいシーンはまだまだありますけれども、いずれ語ることになるかもしれませんし、今日はこの辺で勘弁してやるとしましょう。
さてと、あとは最後に昨日の記事のコメントに返信でもしておきましょう。
ファンサービスは大事ですから。
『すずめの戸締まり』を観てきましたよ! - ウサオジのブログ
ウサオジさんの記事読んでるとめっちゃ映画見に行きたくなるんですよね〜😂
2022/11/28 12:52
書き手冥利に尽きる嬉しい感想ありがとうございます!
名誉に思います!
まだまだやっている映画館多いですからねえ、観るなら今のうちでございますよ!
すんごく盛り上がって良いですから、なんならウサオジが太鼓判を3つ押しておきます。
それに、私もまた近いうちにもう1度観に行くつもりでございますよ。
『すずめの戸締まり』を観てきましたよ! - ウサオジのブログ
意外な高評価に驚きです。やはり見ないで判断するのは間違っていました。是非見てみたいです。
2022/11/28 06:00
本当にそうですよねえ!
私も最初はアクション映画ではないから観るつもりはなかったのですけれども、何の気なしに観たらこの体たらくでございます。
熱量が物凄い映画でした。
責務とは結果ではなく行為にあると言いますし、結果に執着せず、1度は観てみることをウサオジは強くおすすめいたしますよ。
『すずめの戸締まり』を観てきましたよ! - ウサオジのブログ
僕も近いうちに見に行きたいと思います!そしてウサオジさんの影響で「RRR」や「トップガン」が気になってしょうがない!
2022/11/27 23:59
Don't think, just doでございますよ!
やってやりましょう!
そう言えば、ちょいと前にこの前予約したトップガン2作のブルーレイが届きましたよ。
もしお会いすることがあれば、ぜひとも『RRR』と合わせて一緒に観てみたいものですねえ!
さてところで、いろいろインターネットを見ていたら、先日の11月26日はどうやら「いいチームの日」だったらしいですよ、皆さん。
『すずめの戸締まり』を観るにはうってつけだったんじゃあないですかねえ?
今日は #いいチームの日🎀🪑
— 映画『すずめの戸締まり』公式 (@suzume_tojimari) 2022年11月26日
本編では
まさに“いいチーム”
すずめと椅子になった草太が
日本全国の扉を閉める
旅に出る!🗾
2人の“戸締まりの旅”に
ぜひご注目ください!✨🚪#すずめの戸締まり#新海誠#すずめ行ってきます#大ヒット上映中 pic.twitter.com/MENEb8KZ8f
しかしよくよく考えてみたら、私ウサオジがいいチームの日に観たのは『すずめの戸締まり』ではありませんでしたよ。
『トップガン マーヴェリック』でございました。
なんだかんだありましたが、結局マーヴェリックとルースターはいいチームになれましたねえ。
あるいは、戦闘機パイロットらしくウイングマンと呼ぶべきかもしれませんが。
そしてマーヴェリックとアイスマンも良かったですねえ、特にあの抱擁するシーンは。
とは言えしかしながら、ドッグファイトの勝敗を決めるのは戦闘機でなくパイロットの腕であるのと同様に、映画の良さは観る日で決まるわけではありませんよ。
決め手は内容でございます。
『すずめの戸締まり』は素晴らしかった。
おしまい。