昨日に引き続き、今日も『すずめの戸締まり』の感想を書くとしましょう。
今日は、「戸締まり」という日常の何気ない動作をモチーフにしているのが味わい深くて良いなあということを書きますよ。
と言いますのも、こういった日常の動作をモチーフにした作品を観てしまうと、その後の生活が、「ガラッと」とまでは言わなくてもほんのちょいとばかし変わってしまうんですよねえ。
鍵を回すたびに、『すずめの戸締まり』のことがふと頭をよぎってしまうのでございます。
日常生活に、映画のワンシーンがシームレスに溶け込んでくる感じ。
作中でもありましたけれども、自宅の鍵を回すとき、自転車の鍵を回すときなど、鍵を回したりするたびに思い出してしまいますよ。
鍵を回してガチャンと鳴らすたびに思い出してしまう。
いやあ、良いですねえ。
私は『すずめの戸締まり』のような日常生活の一部と交わるような映画は滅多に観ないのですけれども、こういう映画も面白いなあと思いましたよ。
普段は『トップガン マーヴェリック』とか『RRR』みたいな馬鹿馬鹿しいほど非日常的なやつばっかり観てますけれども、『すずめの戸締まり』のような映画もこれはこれで素晴らしい。
いつもと違う味、って感じでございます。
『すずめの戸締まり』の作中では、後ろ戸を開けたら向こうにはいつもとは違う非日常の世界が広がっていた、という描写がありますけれども、私も鍵を開け閉めするごとにそんな思いがしております。
鍵の開け閉めで思い出す、映画の世界という非日常。
日常から非日常へと続く扉はそこかしこにあるんですねえ。
そんなことを考えていると、生活に彩りが増した感じがしますよ。
というわけでして、日常の何気ない動作をテーマにした作品は良いなあというお話でございました。
ちなみに、今週もまた観てくる予定でございます。
おしまい。