年末年始の課題図書、『かがみの孤城』を読み終えましたよ!
話の大筋は映画を観たので分かっていたのですけれども、それでもやはり原作を読むと違いますねえ!
映画では語られなかったところがたくさん語られていて、読めば読むほどにこの世界を楽しめるようになってまいりました。
読んでいて、「なるほど!」という新しい発見と、「やはり!」という予想に対する確証が得られるような、そんな体験をたくさんいたしましたよ。
映画だけで済ますのではなく、ぜひとも原作小説を読んでいただきたいと思えるような作品でございます。
映画を観ていて「ん?」と思ったところが、原作ではいろいろと説明されております。
そういえば、ウリボウさんが先日本作の映画を観てきたようで、それで「ストーリーの説明不足感」を訴えておりましたけれども、仰る通り映画だけだとちょいと分かりにくい部分があったことも否めません。
原作には、映画では描かれていなかったなんやかんやが結構ありましたし、原作を読んでいなければうまく腑に落ちない言動がちらほら劇中にありましたので、原作を読んで初めて「そういうことか!」と気づくような場面もありました。
特に、城に招かれた7人のうち、こころ以外の6人についての描写が映画だと結構控え目な印象でございます。
と言いますのも、どうやらそれは制作側がそうなるよう意図したからっぽいですねえ。
こちらの記事には、このように書かれておりました。
「原作を読んで、ストーリーの流れを変えて無理に自分の映画にする必要はないだろうと感じました。ただ、7人全員の背景をきちんと描くのは時間の制限もあって難しい。こころを中心にした7人の物語、ということでやるしかないだろうと」
原作を読んだ後なので分かることですけれども、確かにあの物語全部を2時間に収めるのは無理だろうと思います。
なんてったって、物凄く壮大な物語でしたからねえ。
2人の男が肩車して大暴れするどこぞの映画みたいに3時間の尺でやるならまだしも、これを2時間は無理がある。
とは言え、物語の要素がいくつか削られたりしているからといって映画が面白くないわけではなく、むしろその逆で、よくこれほど見事に2時間にまとめたなあと感心する他ありません。
鑑賞後は、原作も映画も、どちらも同じような読後感に至りました。
文章と映像とで表現の仕方は違うし、物語の細部も多少違ったりしているけれども、どちらも最後は同じような温かい気持ちになれる素晴らしい作品でございます。
小説では映画で語られなかった出来事や人物の心情など物語の細部まで味わうのも良し、映画では小説にはない映像と音楽で物語をよりリアルに感じるも良し。
というわけでして、「読んだら観ろ。観たら読め」というのが『かがみの孤城』の原作小説と映画の楽しみ方だろうなあと思う、今日この頃でございます。
ともあれ、原作を読み終わってしまいましたので、明日、今一度また映画館へ行って『かがみの孤城』を観てきましょう。
どうやら、新年1発目の映画は『かがみの孤城』となりそうですよ。
さあ、2023年も熱気がむんむんしてまいりました。
おしまい。