そろそろ書くネタも落ち着いてきたことですし、そろそろ先月に観た映画についてでも語るといたしましょうかねえ。
3月は凄かったですよ、とんでもない傑作揃いで時間もカネも足りないくらいでございました。
というわけでして、戦果はこの通りでございます。
- 湯道
- トップガン マーヴェリック
- ブラックライト
- エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
- BLUE GIANT
- RRR
- オットーという男
- シング・フォー・ミー、ライル
- 生きる-LIVING
9作品、計16回の鑑賞でございます。
いやあ、とんでもないですねえ。
2日に1回は観ている計算になってしまいましたよ。
ちなみに、ウサオジの1ヵ月で映画を観た数の最大記録は去年12月の18回ですからして、3月の記録はそれと比べれば大したことがないのですけれども、12月は年末休暇がありましたのでそれを差し引いて考えると、先月は我ながらキチガイじみた鑑賞ペースだったと言えるでしょう。
とは言え、3月の上映ラインナップがあまりにも物凄かったので、仕方あるまい。
さて、何はともあれまずは、『トップガン マーヴェリック』と『RRR』ありましたからねえ!
『トップガン マーヴェリック』と『RRR』ですよ!
こんなの、タイトルが並んでいるのを観ただけで興奮して血圧が4桁に突入してしまいますよ。
3月が健康診断の月でなくて良かった。
相も変わらずの熱気むんむんで、いつ観ても何度観ても良い映画は良いのだとしみじみと思いました。
ちなみに、『トップガン マーヴェリック』だけで4回観ているのはここだけの秘密でございます。
他には、そして2月を代表する傑作『BLUE GIANT』も観てきました。
ジャズ、良いですよ、ジャズ。
『BLUE GIANT』に影響されて、この前は生のジャズのライブも観に行きましたし、この作品が私に与えた影響は尋常ではありませんよ。
最高に面白い映画を観ると、生活に変化が出てくるのでございます。
そして、生のジャズを観て分かったことは、映画『BLUE GIANT』はいかに真に迫る作品であったかということでして、ライブ鑑賞後には改めて『BLUE GIANT』の面白さに感じ入るばかりでございました。
2023年で一番面白かった映画かもしれない、『BLUE GIANT』。
さて、気づけば3月の新作について一切触れないままにここまで来てしまいましたけれども、3月が凄いのは、何も過去のレジェンド級の作品が揃っていたからだけではありません。
新作も新作で物凄いわけですよ。
まずは『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』。
これは頭のネジが木っ端みじんに吹き飛んだような意味不明、理解不能な作品でしたけれども、しかし最後には「なんか素晴らしい物を観た」という気持ちにさせてくれる、なんだかよく分からない不思議な作品でございます。
本当に途中までは何もかもが一切分からないのですけれども、最後の最後の土壇場になっていい話感をだしてくるのはズルい。
2時間ほど続く意味不明な展開に頑張って耐えてラストまで行けば、謎の感動が味わえます。
「パンチの効いた」という説明がこれほど似合う作品もそうはいないであろうと思えるほどの怪作でございましたねえ。
他には『シング・フォー・ミー、ライル』もありましたねえ。
歌うワニ、ライルと彼を取り巻く人々の再起の物語でした。
ライルの心震える歌声を通じて人々が希望を見出していく様には、音楽の可能性を感じずにはいられません。
音楽っていいなあと思えるような、温かい作品でございました。
それに、吹替版もかなりよく作られていて、字幕版と吹替版でそれぞれ1回は観ておきたい作品でした。
最後に、これに触れおきましょう、『オットーという男』。
気に入らないものを見つけるや否や、物凄い勢いで怒鳴りつける仏頂面の面倒臭い頑固親父オットーとその隣人たちが巻き起こす人間ドラマの映画でございます。
オットーという男、一見したところ本当に面倒臭いやつなのですけれども実はそれだけではなく、最後まで観ると不思議なことになぜか親しみを覚えるんですよねえ。
なんだかんだ言って、オットー、いいやつなんですよ。
ただ不器用なのでございます、表現の仕方が。
しかしそれを隣人たちがきっちりと理解していて、そしてそれをオットーも徐々に受け入れ始めるというところにじんわりとした温かさを感じました。
他には、トム・ハンクス演じるオットーの、心の機微をうかがわせるような絶妙な表情が実に味わい深かくて良かったですねえ。
ともあれ、本作は原作小説『幸せなひとりぼっち』の面白いところをしっかり活かしつつもアメリカンな要素がうまく組み合わさっていて、実に素晴らしいリメイク映画でございました。
というわけでして、2023年3月、傑作揃いのとんでもない1ヵ月でございました。
おしまい。