ウサオジという男と、インターホンの怪

先日恐ろしい出来事に見舞われまして、と言いますのも、インターホンがめちゃくちゃしょっちゅう鳴るのですよ。

ピンポンピンポンピンポンピンポンうるさいのでございます。

1時間に10回以上鳴るとかですよ。

最初は誰か来たのかと思いつつも、昔うっかり出てしまったときに小うるさい変な営業のバカタレに嫌な目に遭わされたことがありましたので、基本的に事前に連絡があった相手か宅配以外には出ないようにしているので無視していたのですけれども、今回は妙にピンポンピンポン鳴る。

これは何か恐ろしいことが企てられているのかとぎょっとしつつもとりあえず包丁を手元に置いて様子を見ているわけですけれども、どうも何かがおかしい。

インターホンは鳴るのですけれども、外に人がいる気配が一切しないのでございます。

もしや、誰もいないのに鳴っているのではなかろうか?

いよいよこれは物の怪の仕業かもしれない。

そしてその後決定的な瞬間が訪れまして、ちょうど買い物に行って帰ってきた直後に鳴ったのですよ。

一緒に同じ階に上ってきた人はいないし、今通路には誰もいないはず、しかし鳴ったのでございます。

しかも外出中にも何度か鳴っていて、そのうち一回は外に出た直後くらいの時間に鳴っている。

やはり、怪異による仕業か?

とは言え、落ち着いて考えてみて誤動作の可能性なんかもありそうだったので調べてみたところ、ボタンが押し込まれた状態になっていたりするとちょっとの振動で反応したりすることがあるらしかったので、確認してみました。

それでとりあえず一回インターホンのボタンを押してみたのですが、なんか軽く違和感がありましたので、やはりボタンが軽く押し込まれた状態になっていたと見て間違いないでしょう。

とにかく、脅威は去りました。

これにて一件落着でございます。

おしまい。