ウサオジという男、『犯罪都市 NO WAY OUT』を観る

今度は『犯罪都市 NO WAY OUT』を観てまいりました。

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こちらの主要な登場人物はと言えば、まず主人公は問題が起きたらとりあえず殴って解決を図る暴力刑事マ・ソクトでして、対する悪役は日本のヤクザと韓国の汚職刑事でございまして、つまり要するに、ちょいと悪いやつと物凄く悪いやつしか出てこないという「犯罪都市」というタイトル通りの内容ということでございます。

この強烈な連中が、韓国での新型の麻薬を巡って血で血を洗う争いを繰り広げるってわけですねえ。

何はともあれこの作品は主人公のインパクトが凄くて、そのふとっちょで鈍重な見た目とは裏腹に極めて俊敏な動きを見せるのですよ。

そりゃあもう見た目から想像できるより5倍は俊敏でございます。

目にもとまらぬ速さで動いて雑魚どもを次々とノックアウトしていく様は観ていて痛快。

そしてあまりにも軽妙でコントのようなやり取りにも笑ってしまう。

警察署内のカメラを拭くふりをして目隠しし、その隙に容疑者をぶん殴って白状させるシーンなど、完全に悪者のワザでしたからねえ。

あとは黒幕に向かって「お前には弁護士を呼ぶ権利がある」とか何とか言ったと思いきや、"拳"弁護士登場をさせるのはもう笑うしかない。

と、そんな近所の面白オジサンみたいな言動をしつつも、いきなり迫真のアクションをぶちかますのは強烈な緩急があって良いですねえ。

というわけでして、薬物絡みのヤクザの戦いというどっからどうみても陰惨で残酷な内容にも関わらず、マ・ソクトの面白可笑しいやり取りと見た目からは想像もできない軽快なアクションとが絶妙なスパイスとなって何とも言えないエンタメ感を醸し出している癖の強いアクションエンタメ映画でございました。

おしまい。