ウサオジという男、『ストリートダンサー』を観る

先日『ストリートダンサー』を観てまいりました。

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凄かったですよ、これ。

もう本編の尺の8割くらい踊ってるんじゃないかってくらい踊っておりました。

さすがインドのダンスの映画。

インドの映画ってだけでもうダンスのオイニーがむんむんするのに、さらにインドのダンスの映画ですからこれはもう必定。

例えるならば、カレーライス頼んだらライスの部分がドライカレーのカレーライスが出てきたみたいな感じですよ。

なんかもうよく分からなくなってまいりましたが、まあとりあえず踊って踊って踊りまくっていたというわけですよ。

さて、ストーリーといたしましては、ロンドン生まれロンドン育ちの生粋のロンドンっ子のインド系、パキスタン系の男女二人とその二人が率いるダンスチームが熾烈なダンスバトルを繰り広げるといったのが主な内容なのですけれども、しかしそれも前半までのお話。

後半から話しが一気にややこしくなってきて、そして熱くなってくるのですよ。

グラウンド・ゼロなる優勝賞金10万ポンドのダンス大会が開かれることになるのですけれども、ちょうどその折、パキスタン系チームのリーダーであるイナーヤトは南アジア系路上生活者の窮状を知り、その優勝賞金を彼らの支援に充てるために出場を決意するのでございます。

また一方インド系チームのリーダー、サヘージはと言いますと、インドを訪れた際に出会った男を通じて太鼓奏者アムリンダルたちをロンドンへ出稼ぎする手助けを大金と引き換えにするのですけれども、実はその出稼ぎは詐欺のようなものでして、その事実を知らなかったとは言えサヘージは知り合いを路上生活者の不法移民にしてしまったという過去を持つのでございます。

そしてその後サヘージはロンドンのトップダンスチームに引き抜かれて有頂天の真っ盛りになっているところでアムリンダルたちと再開し、そこでアムリンダルに助けを求められるも素気無く断ってしまうのですけれども、後にそれを後悔し葛藤することになります。

そんなわけもあって結果的にサヘージはイナーヤトに協力し、南インド系路上生活者の支援のためにグラウンド・ゼロ優勝を目指すようになるのですけれども、しかしここには文字で書くだけでは伝えきれない熱気むんむんがあるのですよ。

とりわけ、最後のダンスバトルは圧巻でございます。

グラウンド・ゼロ決勝の相手はサヘージが憧れ、そして引き抜かれたイギリスの名門チーム。

しかもただでさえ強敵なのにも関わらず予期せぬハプニングもあり、サヘージたちもあわやとなったところでまさかの助っ人が現れるのでして。

インド映画の熱気ここにあり!

ただのインドの凄いダンスが迸るだけの映画かと思っておりましたけれども、ストーリーも熱かった。

もはやなんか熱気がむんむんすぎて『RRR』がふと頭をよぎりましたが、よくよく考えてみれば、かつての敵同士が手を組んでさらなる強敵に挑む、といったところが『RRR』と共通しておりましたねえ。

というわけでして、インドのダンス映画というとんでもなくインド過ぎる映画を観てしまいました。

インド映画の熱量は無限大でございます。

おしまい。