ウサオジという男、『熱風!!南インド映画の世界』を振り返る

物凄く強行なスケジュールでしたけれども、無事にすべて鑑賞することができましたので、ここはひとつ『熱風!!南インド映画の世界』という企画について振り返ってみようではありませんか。

neppusouthindianmovie.com

改めて思うと、「熱風!!」とタイトルに付けるにふさわしい作品群だったなあと思います。

ただの「熱風」ではなく「熱風!!」、びっくりマークがふたつもついていてこれは熱風すぎるんじゃあないかと思いましたが、むしろふたつじゃ足りないくらい熱風な作品が目白押しでしたねえ。

まず最初に観た『マガディーラ 勇者転生』ですけれども、これは少年漫画のような王道ストーリーで分かりやすく盛り上がれる作品でございました。

400年の時を経てかつて果たせなかったことを果たすために男が立ち上がり悪と戦う、これはシンプルに熱い。

続いて『プシュパ 覚醒』は、若干の『K.G.F』感が否めない作品でしたけれども、より社会的な観点を盛り込んだ作品でしたねえ。

木材マフィアとして成り上がっていくお話のテンポの良さもさることながら、プシュパが父親から正式に息子として認められていないがためにいろいろと複雑な境地にあるということが何かに付けて強調されており、インドのそういった文化に疎い私には印象的でした。

作品終盤でプシュパの生い立ちを強烈になじったパンイチツルピカ警視との対決の行方がどうなるのか、続編が非常に楽しみなところですよ。

そして『サイラーナラシムハー・レッディ偉大なる反逆者』ですけれども、今思い出してもこれは圧倒的だった。

インド映画の熱量をありったけ詰め込んだような爆発的なエネルギーを全身に浴びることのできる壮絶なアクション映画でございました。

アクションのえげつなさについてこの作品を上回る作品は滅多にないでしょう。

そして最後は『ヤマドンガ』ですけれども、こんなに気の狂った作品にお目にかかれることは人生においてそうはありませんよ。

閻魔大王を馬鹿にした泥棒が地獄に堕ちたと思ったら今度は閻魔大王に成り代わろうとするとは、一体どういう人生を生きたらこんなストーリーを考え付くのか想像もつきません。

他の3作品とは違ってかなりコメディに寄せた、というかコメディの塊みたいな作品だったことも印象的ですねえ。

というわけでして『熱風!!南インド映画の世界』ですけれども、どの作品もこの企画名に決して負けることの無い強烈で鮮烈な熱気むんむんを誇る作品でございました。

どれも実にすばらしい映画でしたよ。

おしまい。