ウサオジという男と、ディスコミュニケーション

今月から私は単身他部署のフロアでの勤務を強いられたわけですけれども、やはりコミュニケーション上の問題が発生いたしました。

会社勤めの方ならなんとなくお察しかもしれませんが、一人だけ別エリアでの勤務となると、コミュニケーションが非常に面倒臭いんですよ。

しかも、私の部署ではコミュニケーション手段が基本的に同じエリアで仕事することを想定して設計されているので、こうやって一人だけ別フロア勤務となるとなかなか厄介。

先のウイルス騒動でリモートワークが根付いて遠隔地にいる人ともやり取りできる環境が整備された職場も多いかと思いますが、私の部署においては業務上の都合でリモートワークは結局根付きませんでしたから、もちろんコミュニケーションは対面が基本なのでして、しかしそうなると職場内リモートワーク状態の私にとっては不都合が山のように出てくる。

部署の同僚と話をするのにも、いちいちフロアを移動して会いに行かないといけない。

それでこういうのを言い表すとっておきの言葉を見つけまして、それが「ディスコミュニケーション」というやつでございます。

ディスコミュニケーション、これなんとなくディスコのオイニーがしますが、ディスコではありませんので気を付けましょう。

ともあれ、さすがに何かあるたびに毎回移動するのは面倒臭いので、席を移動して以来ほとんど内線で済ませておりますよ。

わざわざフロアを跨いで会いに行くようなことはしません。

しかしながら、電話ではうまく伝えられないような内容を説明したいときなどは対面で説明しなければなりませんので、そういったときはしぶしぶ移動しているといった具合でございます。

と、そんな感じでコミュニケーション上の不都合は多少はあるのですけれども、とは言っても同僚と緊密に連携しないといけないような仕事も大してないおかげで内線だけで割と済ませられており、思ったよりはなんとかなっている感じですよ。

意外とやってみたらなんとかなるもんですねえ。

また、同じ部署の同僚とコミュニケーションが取りにくくなったという点も、見方を変えれば良い面もあります。

つまり、仕事がちょいと遅くなったとしてもコミュニケーションの遅延のせいにして大目に見てもらえる可能性が出てきたってことですよ。

模範的で立派な社会人はそういった言い訳をしないのでしょうが、私は邪な社会人なのでどしどしこの立場を利用するつもりでございます。

そもそもディスコミュニケーションになるような状況を設けておいて、対応を部下に丸投げして「今までと同じようにやれ」は虫が良すぎる。

ここはぜひとも、寛大な態度を見せてもらおうではありませんか。

部署内のコミュニケーションが断絶した今、これは私の技量の見せ所であると同時に、上司の懐の広さも見せ所なのでございます。

それで一方的に怒られようものなら、それこそディスコでダンスタイム突入ですよ。

ファンキーなポーズしてやります。

ともあれ、とは言っても敢えてわざとサボるわけにもいきませんから、最後の土壇場で出すとっておきとしてこの最終兵器はしまっておくとしましょう。

というわけで今後も何か面白いことがぽろぽろ出てきそうな予感がむんむんですけれども、部署の区画をほっぽり出されたという事実はもうどうにもできませんから、慌てず騒がず落ち着いてやるとしようじゃありませんか。

おしまい。