ウサオジという男と、ミスターレッドライトウォーカー

さあ、今日はお久しぶりの変なあだ名シリーズですよ。

いつの間にシリーズになってしまったのか分かりませんが、もう数えるのも阿呆らしいくらい通りすがりの見ず知らずの他人に好き勝手なあだ名をつけておりますので、ここはひとつ思い切ってもうそういうことにしましょう。

というわけでして、今日はミスターレッドライトウォーカーという男について書きます。

ところで、『レッドライト・ランナー抹殺任務』という物騒なタイトルの海外の小説がありまして、作中では赤信号を全力で突っ切るような命懸けの闇の仕事に従事している連中のことをレッドライトランナーと呼称しているわけでして、今回ご紹介する男のあだ名はそこから取りました。

それでこのミスターレッドライトウォーカーなのですけれども、私の見つけたこの男は文字通りレッドライトを突っ切っていくのですよ、つまりは赤信号を。

そして「ウォーカー」の名の通り、この男は歩く。

今思い出してもこの男、本当に豪快な男でして、まだ歩行者用の信号が赤信号だっていうのに、口元に不敵な笑みを浮かべてずかずかと突き進んでいくわけですよ。

そのとき自動車用の信号は左折の矢印が出た赤信号だったので、完全に赤信号になって歩行者用信号が青になるのはもう秒読みに入っているわけですけれども、さすがにまだ一部の車が走っている中に薄笑いと共に歩いて行くのは大胆不敵がすぎませんかねえ。

結局、歩行者用信号が青になる頃には半分弱ほど渡っていましたよ、片側3車線の大通りを。

さて、しかも面白いことに話はここで終わらないのでして、大通りの歩行者用信号が青になった後、私もミスターレッドライトウォーカーの後に続いて道を横断したわけですけれども、そのまま少し進んだらまた出くわしたわけですよ、歩行者用信号の赤信号に。

そして目の前には先ほどから歩みを続けるミスターレッドライトウォーカー。

つまりはそういうことでございます。

いやあ、豪胆ですねえ。

おしまい。